所長のつぶやき
先月のお彼岸は、例年通り自宅にお寺のご住職が来られ、念入りにお経をあげて頂きました。
普段は信仰心の薄い人間でありますが、仏壇を前に座って手を合わせてみると心が落ち着くのを実感します。
両親、祖父母の位牌の前で、来し方の大過ない暮らしを感謝することができ、また行く末の無事を願う良い機会であると思っています。
そういえばその昔、ある女性が重い病にかかり余命いくばくもない時、女性がいやがる夫に仏壇を強引に購入させたことがありました。
「きっと折に付け、仏壇の前で拝みたくなるのよ!」と言って彼女は旅立っていきました。
女性の父親の相続の仕事での出会いでしたが、世の中には人間の本質を良く知る人がいるのだな、と感心した記憶があります。
本来の人間は弱いものである、拝む気持ちや信仰がなければ生きていくのはなかなか難しいものだ、という真理をその女性から教えてもらいました。